2017-09-21

カトリックの聖地「ルルド」の夜/穏やかな、幸せそうな表情で人々が集う 【フランス旅】

カトリックの聖地ルルドの奇跡の泉が湧く洞窟内部から見た様子
Grotte de Massabielle

ルルド/オクシタニー/フランス
Lourdes/Occitanie/FRANCE


ルルドのサンクチュアリ(聖域)には、夜になってもたくさんの人が訪れている。

冒頭の写真は、8月21日の記事にも登場した、奇跡の泉が湧き出るマッサビエル洞窟(Grotte de Massabielle)の内部から外を眺めた様子。

たくさんの人たちが祈りを捧げている。

長い列に並んで、洞窟の中の 泉のそばに 立ち入ることができるのだが、このとき 私は、洞窟の外の 祈りを捧げる人たちの姿や、その空間に漂う荘厳な雰囲気に圧倒され、肝心なことを忘れていた。

ルルドの泉が 洞窟の中で どんな風に湧いているのか、その様子を見逃してしまったのだ。
ああ・・・。

奇跡を起こす「ルルドの泉」のいわれ


その ルルドの泉だが、
聖母マリアの姿を何度も目撃した少女に、マリアが伝えた場所から湧き出たと伝わっている。

要約すると――

1858年2月11日。14歳の貧しい少女ベルナデット(Bernadette)がマッサビエル洞窟の近くで薪拾いをしているとき、聖母マリアの姿を見る。
その後、18度にわたり彼女は聖母出現を目にすることになるのだが、その9回目、マリアから 泉の湧く場所 を告げられ、「泉の水を飲みなさい。泉の水で洗いなさい」と言われる。
お告げのあった場所を ベルナデットが探ると、マリアの言葉通り 泉が湧き、その水で 病気を患った人が患部を洗ったり、飲んだりすると、病が癒える奇跡が起こった。

――ということらしい。

聖母マリアが現れたと言われる、ルルドの奇跡の洞窟で祈りを捧げる人々
ルルドの泉が湧き出るマッサビエル洞窟
聖母マリアが現れたと言われるこの場所で大勢の人が祈りを捧げている

ところで、少女ベルナデットが聖母マリアを見たとき、一緒にいた他の人たちにマリアの姿は見えなかったらしい。

つまり、通常 見えないものが、彼女には見えたということになる。

見えないものが見えてしまう。これはある意味怖いこと。
しかし、彼女にそんな感情は生まれなかったのではないか。むしろ、とても幸せな気持ちになったのだろう。

というのも、、、
今ここに集う人たちの表情が、とても穏やかで 幸せそうなのだ。

そんな中、一日を締めくくる蝋燭行列(La Procession Mariale)が動き出す。



【行き方】
・鉄道を利用する場合
 パリ、モンパルナス駅から、TGVで5時間弱
 トゥールーズ・マタビオ駅(Gare de Toulouse-Matabiau)から、およよ2時間~2時間半。
・飛行機を利用する場合
 パリ、オルリー空港から、タルブ・ルルド・ピレネー空港(Aéroport Tarbes-Lourdes-Pyrénées)まで、およそ1時間半。
 空港からルルドまで、バス、タクシーで およそ20分。

【主な見どころ】
・Le Sanctuaire Notre-Dame de Lourdes (ルルド聖域)
Basilique Notre-Dame-du-Rosaire de Lourdes (ノートル・ダム・デュ・ロザリオ大聖堂)
・Grotte de Massabielle (マッサビエルの洞窟)
・La Maison Natale de Bernadette (ベルナデットの生家)
・Le château fort de Lourdes (ルルド城塞)
 他多数

【参考サイト】
LOURDES SANCTUAIRE (ルルド・サンクチュアリ)
Office de Tourisme de Lourdes (ルルド観光局)
Lourdes L'inspiratrice (ルルド・オフィシャル・サイト) 
Voyages-SNCF (TGV時刻検索)
Aéroport Tarbes-Lourdes-Pyrénées (タルブ・ルルド・ピレネー空港)
Transport MaLigne (タルブ・ルルド・ピレネー空港からルルドまでのバス)

2017-09-11

日本の お盆のお墓参りを思い出す/オクシタニー地域圏・ルルドのサンクチュアリ(聖域)にて 【フランス旅】

カトリックの聖地、フランスはルルドのサンクチュアリ内で蝋燭の整備をする係員の写真
並べられた大きな蝋燭の世話をする係員さん

ルルド/オクシタニー/フランス
Lourdes/Occitanie/FRANCE


沐浴施設の隣にある、蝋燭がたくさん並ぶエリアを歩いた。(8月21日の記事からの続きです。)通路の両側に小屋がいくつも並んでいる。

一見すると日本のお祭りなどで見る屋台の並びのようだが、もちろん それは リンゴ飴 や 綿飴 を売ったりするお店でも、金魚すくいなどをする屋台でもなく、全ての小屋が丸ごと「燭台」になっている。

人々が、順々に蝋燭を手向け、祈りを捧げて行く。

蝋燭は、長さ30㎝くらいの白く細長いシンプルなものから、人の背丈ほどある、大きくカラフルなものまである。

大きな蝋燭には 文字が書かれていたり、美しい装飾がされているものもあるので、何らかの願いが込められていたり、何かに捧げる祈りを表しているのだろうが、私には よくわからない。

いろいろな町の教会を訪れたときなど、固形燃料(旅館で鍋を温めるとき等に使うあれです。)みたいな形の小さな蝋燭に火を灯し、薄暗い教会内で祈りを捧げて行く人を見ることはよくあるが、屋外でのこういう光景は、あまり 目にすることが無い。

カトリックの聖地ルルドの聖域内で蝋燭を手向ける人々の写真

8月の強い陽射しの下、蝋燭を手向け 祈りを捧げて行く人々の姿は、日本での お盆のお墓参りを 私に思い出させた。

もちろんここはお墓ではないので、祈りを捧げている皆さんは、ご先祖様と会話をしているわけではない。
全くの想像だが、世界の平和や、大切な人の健康、幸せなどを祈っているのだと思う。

蝋燭を手向ける人の心の持ちようは、その信仰や、洋の東西で全く異なるのだろうが、どちらにしても この雰囲気は、人の心を穏やかにしてくれる。

ルルドは普通の小さな町でもある


カトリックの聖地として、年間に500万人を超える人が世界中から訪れると言われるルルドだが、その訪問者の多くは巡礼の方々で、サンクチュアリ(聖域)への訪問を目的にやって来る。

そのため、ルルドの話をしようとすれば、当然サンクチュアリのことがメインになってしまい、特別な場所として紹介してしまいがち。

町の構成にしても、中心はサンクチュアリであり、門前町のように 多くのホテルが周辺に建ち、参道に沿って土産物屋や飲食店が並び、そして住宅街が広がる。

カトリックの聖地として特別視されがちな町だが、住宅街は 他の町と何ら変わらない。

メリー(mairie/役場)があり、教会があり、床屋も 雑貨屋もあり、クリーニング屋も 電気屋も、携帯ショップも 映画館も、そして、もちろんマルシェ(marché/市場)もある。

マルシェがある! と聞くと行きたくなってしまう私は、翌朝さっそく出かけてみた。

フランス、オクシタニー地域圏、ルルドのマルシェ
Place du Champ Commun, Lourdes

時間が早かったのか、お客さんの姿は まだ少ない。
人の好さそうなムッスュに声をかけてみる。「すみません。ちょっと写真を撮らせてもらっていいですか?」
「Bien sûr!(もちろん!)どんどん撮れ。んだけど、別に珍しいもんは売ってないぞ。ガハハ」
「あ、ありがとうございます。。。」

当たり前だが、他の町のマルシェとなんら変わらない。
ルルドは普通の町でもある。

フランス南西部、カトリックの聖地ルルドのマルシェ
Place du Champ Commun, Lourdes


【行き方】
・鉄道を利用する場合
 パリ、モンパルナス駅から、TGVで5時間弱
 トゥールーズ・マタビオ駅(Gare de Toulouse-Matabiau)から、およよ2時間~2時間半。
・飛行機を利用する場合
 パリ、オルリー空港から、タルブ・ルルド・ピレネー空港(Aéroport Tarbes-Lourdes-Pyrénées)まで、およそ1時間半。
 空港からルルドまで、バス、タクシーで およそ20分。

【主な見どころ】
・Le Sanctuaire Notre-Dame de Lourdes (ルルド聖域)
Basilique Notre-Dame-du-Rosaire de Lourdes (ノートル・ダム・デュ・ロザリオ大聖堂)
・Grotte de Massabielle (マッサビエルの洞窟)
・La Maison Natale de Bernadette (ベルナデットの生家)
・Le château fort de Lourdes (ルルド城塞)
 他多数

【参考サイト】
LOURDES SANCTUAIRE (ルルド・サンクチュアリ)
Office de Tourisme de Lourdes (ルルド観光局)
Lourdes L'inspiratrice (ルルド・オフィシャル・サイト) 
Voyages-SNCF (TGV時刻検索)
Aéroport Tarbes-Lourdes-Pyrénées (タルブ・ルルド・ピレネー空港)
Transport MaLigne (タルブ・ルルド・ピレネー空港からルルドまでのバス)

2017-09-01

ゲリラ や テロ や テロリスト、そんな言葉はできるだけ使いたくないのですが・・・ゲリラ豪雨と夕陽のミスマッチな光景

東京の街なかで遭遇したゲリラ豪雨。夕陽とのミスマッチ・コラボレーションが美しい。

写真は、この夏(2017年)、東京で遭遇したゲリラ豪雨の様子を撮影したものです。

こういう状況を「バケツをひっくり返した」という言葉で表現することが多いですが、この時は、バケツを・・・と言うよりも、パチンコ玉がいっぱい入ったケース、「ドル箱」って言うんですかね。それをひっくり返したような・・・

いや、パチンコ玉ほど雨粒は大きくないですね。

えーと、じゃぁ 例えば、子供のころにあったオモチャ「銀玉鉄砲」の銀玉をバケツ一杯にして、それを高い所から ひっくり返したような・・・あ、結局、バケツをひっくり返すことになってしまいましたが、
でも、ま、そんな感じの、傘に穴が開くんじゃないかってくらいの豪雨でした。


突然の凄い雨に、みな慌ててビルの下に駆け込んできました。

写真に写っている男性は、幸い傘をお持ちだったようで、若干落ち着いている風に見えますが、それでも大粒の雨に傘をひどく叩かれ、困惑の表情で避難してきました。

私はと言えば、降り始めの雨には遭遇したものの、運良く近くにこのビルがあり、すぐさま雨宿り。
髪や肩、鞄をハンカチで拭きながら、「ふー助かったぁ」といった感じでした。

そして、夕陽と豪雨のミスマッチな光景に魅了され、のんきにも、すかさず この写真を撮っているのでした。
ビルの陰に浮かぶ、夕陽に照らされた無数の雨粒がご覧いただけますでしょうか。


普通に使うようになってしまったイヤな言葉たち


ところで、「ゲリラ豪雨」って名称が、今ではすっかり定着してしまいましたね。

「ゲリラ」なんて 恐ろしい戦争用語は、本来使いたくないものですが、「何処で遭遇するかわからず、しかも激しい攻撃のよう」な雨ということから、的を得た表現ということになるのでしょう。

それから もうひとつ、
あまり聞きたくない言葉で、このところよく耳にしてしまうのが「テロ」や「テロリスト」。

ヨーロッパやアフリカ、中東、東南アジアなどから、耳を塞ぎたくなるようなニュースが流れてくる度に、鬱々とした気分になり、ぐるぐると色々なことを考えてしまいます。

日本は? 平和? 本当? 感謝? それだけでいいの? 何をすべき? 何もできない? 問題は何? 問題意識の無さ? 知らされていない? 知ろうとしていない? 今が? 未来が? 誰が? 自分が? 皆が? ・・・・・・

考えはそれぞれに色々あると思うのですが、一つハッキリ言えること。
―― あらゆるところで起こっている暴力に、反対します。


さて、先日、妻から こんな話を聞きました。。。

フランス語学校の先生が、里帰りで日本からフランスへ戻る時のことを話していて、
「長時間乗ることになる飛行機が大変なんだ。うちには プティ・テロリスト がいるから・・・」と。

この話を聞いて、思わず ニヤッ としてしまいました。

やんちゃ盛りの息子さんがいるのでしょう。
他のお客さんに迷惑をかけられない、静かにしなくてはいけない機内で、小さな子供を抱えた親御さんは確かに大変です。

さすがフランス人、言い得て妙なり。

それにしても、あの恐ろしい言葉に「プティ」を付けただけで、全く反対の可愛らしい意味になって伝わる。
不思議なものです。

日本でも、なかなか言うことを聞いてくれず、大人しくしてくれない我が子のことを 例えて、親が「うちに 小さな怪獣がいる」なんて言うことがありますが、あれと同じかもしれませんね。

テロに限らず、全ての人に対して、暴力の無い、平和な世界になることを 切に願います。


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