2018-12-21

自由や寛容を象徴しているよう。ローマのクリスマス・ツリーと翌朝のテロ情報 【イタリア旅】

ローマ、テルミニ駅前のクリスマス・ツリー

ローマ/ラツィオ州/イタリア
Roma/Lazio/ITALIA


写真は2005年のクリスマス時期に、テルミニ駅(Stazione di Roma Termini)の前に飾られていたクリスマス・ツリーを撮影したもの。(この記事を書いているのは2018年です)

一般的にツリーは、様々なオーナメントで飾られることがよくあるが、このツリーの装飾は、オレンジとブルーの電飾以外何もない。
飾りはないが、ツリーの下の方には、紙切れのようなものがたくさんぶら下げられている。
そしてその周りには、少なからず人が集まっている。

何があるのだろうと見に行ってみる。

すると、そこには・・・
ひときわ目を引く「アート作品(絵)」がぶら下っている。
七夕祭りかと思うような「願い事」が書かれている。
どこかのレストランの「求人情報」が掲示されている。
「探し猫」の写真と特徴が記されている。
などなど・・・。

ツリーの管理者サイドがこれらを見こして建てたのか、図らずもそうなってしまったのかはわからないが、クリスマス・ツリーは 何でもありの 情報発信的ツールとして使われてしまっている。

良く言えば「寛容」で「自由」。悪く言えば「無秩序」なのかもしれないが、この駅前ツリーの在り方が、まさにイタリアを象徴しているようで、面白かった。


翌朝、ホテルのレセプションで・・・


その夜、テルミニ駅近くのホテルに宿泊し、
翌朝、チェックアウトをするためレセプションに立ち寄った。

「ブォンジョルノ(Buongiorno)」と私。
すると、「ぉあよーごじゃまっ!」と、レセプショニストのお兄さんが 元気な日本語で返してきた。

「え? 日本語を話せるのですか?」
「あい。少し」彼は、日本に数週間 滞在した経験があると言った。「オーミヤのコーコーに少しあいだ リューガク行きました」
「大宮へ。そうですか」

「ローマ、楽すぃーですか?」彼が笑顔で訊いてくる。
「昨夜着いたばかりで、しかも今回ローマは1泊だけなので、あまり町を回っていないのです」
ちょっと日本語が難しかったかな。彼はポカンとしてしまった。

「今ぁ、どこぉ 行きますか?」
「これからオルヴィエートへ行きます」
「オルヴィエート。わかりまーす」この日本語は通じたようだ。

「あなた よく眠りましたか?」宿でよく聞かれる質問だ。
「はい。よく眠れました。ありがとうございます。とてもいいホテルでした」

私がホテルのことを褒めたからか、気を良くした彼は、そのまま日本語で話を続けた。
「小さなテロがありました」
「え?‼」
「これは小さなテロでーす」

2001年9月11日にアメリカで起きたあの同時多発テロ以来、欧米諸国では「テロ」への不安が常に付きまとっている状況だった。
前年の2004年3月には、スペインのマドリッドで列車爆破テロが、この年(2005年)の7月にはロンドンで同時爆破テロが起こっていたこともあり、次はどこそこの町が狙われるとか、クリスマスが危ないなどと、まことしやかに言われている時期でもあった。

「テロ? どこで?」私はすかさず訊いた。
「駅から近いでーす」
「テルミニ駅の?」だとしたら、現場はすぐこの近くではないか。この時の私の顔色はおそらく変わっていたと思う。このまま外へ出て大丈夫なのだろうか。いや、しばらくは安全のためホテルに留まり状況を確認すべきだろう。

「あい。歩いて3分でーす」
「歩いて3分・・・へ?」何? 何言ってんの?
「とても小さなテロでーす」
「・・・」

既にお気づきの方もいるかもしれない。
実は彼、私に対し、片言の日本語で、自らのホテルを紹介してくれていたのだ。

イタリア人はハヒフヘホの発音が苦手。その音自体を出せない場合もある。
そのため、彼が言ったつもりの日本語フレーズ「小さなホテルです」が、実際に発された音として、「小さなテロでーす」と 日本人の私には聞こえていたのだった。

ビックリしたなぁもう。。。



 【 行き方 】
・レオナルド・ダ・ヴィンチ空港(Aeroporto internazionale Leonardo da Vinci)、通称 フィウミチーノ空港(Fiumicino Aeroporto)から、直通電車(Leonardo Express)でおよそ30分。
・レオナルド・ダ・ヴィンチ空港(フィウミチーノ空港)から、シャトルバスを利用しておよそ1時間。

【 主な見どころ 】
・Colosseo (コロッセオ/円形闘技場)
・Foro Romano (フォロ・ロマーノ)
・Pantheon (パンテオン)
・Piazza Navona (ナヴォーナ広場)
・Piazza di Spagna (スペイン広場)
・Fontana di Trevi (トレヴィの泉)
・Bocca della Verità (真実の口)
・Castel Sant'Angelo (サンタンジェロ城)
 他多数

【 参考サイト 】
Roma Site Turistico Ufficiale (ローマ公式観光サイト)
TRAINITALIA (イタリア鉄道)
Trenitalia 代理店 (イタリア鉄道検索/日本語版)
Sit Bus Suttle (シャトルバス)

2018-12-11

美食地域の一角にある、大きな広場を持つ小さな町「カルピ」 【イタリア旅】

エミリア=ロマーニャ州(Emilia-Romagna)、カルピ(Carpi)のマルティリ広場(Piazza dei Martiri)に隣接する建物にある美しいポルティコ

カルピ/エミリア=ロマーニャ州/イタリア
Carpi/Emilia-Romagna/ITALIA


焼肉好きの方が間違ってこのページを訪れていないか心配である。
念のため申し上げると、ここは焼肉「カルビ」のページではなく、イタリアの小さな町「カルピ」をさらりと紹介したページである。

まぁ、間違えて訪問された方も、時間が許すようであれば、チラりとご覧いただければ幸いだ。

カルピの町は、「バルサミコ酢」の産地として有名な町 モデナ(Modena)のすぐ北にある。

また、すぐ西方には、レッジョ・エミリア(Reggio Emilia)やパルマ(Parma)が、東にはボローニャ(Bologna)があり、これらの町々も、日本でよく知られているグルメ食材の産地だ。

イタリアを代表するチーズ「パルミジャーノ・レッジャーノ(Parmigiano Reggiano)」や、パルマ産のプロシュート(生ハム)(Prosciutto di Parma)、ラグー・アッラ・ボロネーゼ(Ragù alla Bolognese)など、一帯には ちょー美味いものが揃っている。

そんな美食地域の一角に、カルピの町が存在する。
そのため、町なかの どの飲食店に入っても、よっぽどのことがない限り、満足のいく食事ができること請け合いだ。


大きく美しい広場が迎えてくれる


「食」から離れて町を見てみる。
カルピの町の最も特徴的なものと言えば、何と言ってもマルティリ広場(Piazza dei Martiri)だ。

この町を統治していたピオ家の名が付くパラッツォ・デイ・ピオ(Palazzo dei Pio)の前に、サッカー場が1つスッポリ入るんじゃないかと思うほど、大きな面積を占め横たわっている。

広大な面積を誇る、カルピ(Carpi)のマルティリ広場(Piazza dei Martiri)
Piazza dei Martiri

広場では、どこに立っても、美しい街の姿を眺めることができる。

パラッツォ・デイ・ピオ(上写真左側)は赤レンガの美しい大きな建物で、その対面にはポルティコ(Portico)を備えた3階建ての建物(上写真右側)が建つ。

3階建ての建物は広場の端から端までが一つの建物のように繋がっており、こちらも赤レンガで建てられているため、全体として統制がとれている。広場一帯が美しく見えるのはそのためだ。

先程、サッカー場が・・・という話をしたが、カルピの町には、100年以上も前に創設された「カルピ・フットボール・クラブ1909」というサッカーチームが存在する。
私が訪れた丁度その年、2014-15年シーズンのセリエBで優勝し、一度セリエAに昇格した実績がある。
翌シーズンには大敗してすぐに降格することになるが、現在(2018年)もセリエBでシーズンを戦っている。


もう一つ、忘れてはいけない遺産が・・・


また、町の中心から6㎞ほど北へ行ったところに、フォッソーリ(Fossoli)と呼ばれる地区がある。
ここには第二次大戦中に作られた強制収容所が残されている。
当時、この収容所からも大勢のユダヤ人の方々がアウシュビッツへと送られたそうだ。

今、眺めていれば美しいと思える歴史ある街も、過去を遡れば、ただ美しいとだけ言ってはいられない。
現代に生きる私たちは、明暗両方の歴史をしっかり見て、今の美しいを、そのまま未来へと・・・。

マルティリ広場(Piazza dei Martiri)を自転車で颯爽と走るスィニョーレ




【 行き方 】
・ボローニャ(Bologna)から鉄道でおよそ30分
・ボローニャ空港(Aeroporto di Bologna)から、車でおよそ1時間(約60㎞)

 【主な見どころ】
・Piazza dei Martiri (マルティリ広場)
・Palazzo dei Pio (パラッツォ・デイ・ピオ)
・Cattedrale di Santa Maria Assunta (サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂)
・Campo di Concentramento di Fòssoli (フォッソーリ収容所跡)

 【 参考サイト 】
Citta di Carpi  (カルピ市) 
Palazzo dei Pio (パラッツォ・デイ・ピオ) 
TRAINITALIA (イタリア鉄道)
Trenitalia 代理店 (イタリア鉄道検索/日本語版)

2018-12-01

彩り鮮やかになった木々を目にして思う/東京「清澄公園」 【日本旅】

清澄庭園の隣にある清澄公園の色付く紅葉、通勤時間の様子

清澄公園/東京都/日本
Kiyosumi Public Park/Tokyo/JAPAN


季節が廻っている 丸い月が顔を出す 気持ちのよい朝が来る
誰が動かしているの?
 犬が目の前を走ってゆく スズメがぴょんぴょん跳ねている
誰が動かしているの?
僕の心臓が動いている こんなことを考えている
誰が・・・?


早いもので平成30年(2018年)も残り1ヶ月。
彩り鮮やかになった木々を目にして、「あぁ、もう一年経ったか・・・」と思ってしまう今日この頃。
四季を意識すると、時の流れを感受しやすいものですね。

時の流れや四季を感ずるとき、私はよく、
「あ、地球は公転面に対し約66.6度地軸を傾けて、ちゃんと太陽の周りを回っているんだなぁ」などと考える。
こんなこと言うと、変なヤツと思われそうだけど・・・。

地球は、太陽の周りを1年で(およそ)1周する。
これは、今では常識になっている。実際には誰も見たことがないのだけれど。

地軸を傾けて1周するから、日本では季節も1周して、春-夏-秋-冬と季節は廻り、
年に1回お正月があり、田植えがあって稲刈りがあり、クリスマスもあって大晦日が来る。
だから人は、時として、自分が1年前と同じ位置に戻って来たような気分になることがある。
地球が太陽の周りを1周して、同じ位置に戻って来ているのと同じように。

だが、実際はそうではない。
やはり誰も見たことはないが、太陽自体も宇宙空間の中で移動している。
そのため、1年経った地球が太陽に対して同じ場所に戻って来たとしても、
太陽自体が1年前と違う場所にいれば、当然地球の位置も1年前とは別の場所にあることになる。

季節は巡るが、そこに同じものは一つとしてない。
例えば50歳の人がいるとして、50回の春を経験していても、
全て違う春。全て違う場所。全て違う自分。

考えてみれば当たり前のことだが、
とてもありがたいことで、大切にせねばならないこと。

忘れちゃ、いけないんだろうなぁ。。。




【行き方】
・東京メトロ半蔵門線「清澄白河駅」下車、徒歩2分。

【主な見どころ】
・「清澄公園」は自由に出入りできる公園です。
 春は花見、朝夕はジョギングや犬の散歩、秋は紅葉を楽しむ場として、近隣の方々に愛されています。
・隣に、東京都が管理する「回遊式林泉庭園」の「清澄庭園」(入園料150円)があります。

【参考サイト】
 ※掲載写真は清澄庭園の隣にある「清澄公園」(public park)です。

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