2017-07-01

「人間は考える葦である」の句で有名なパスカルなど、クレルモン=フェランゆかりの歴史上の人物の顔が埋め込まれた路面 【フランス旅】


クレルモン=フェランの路面に埋め込まれた、町に縁の歴史上人物の顔のメダル
クレルモン=フェランの路面に埋め込まれた、町に縁の歴史上人物の顔

クレルモン=フェラン/オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ/フランス
Clermont-Ferrand/Auvergne-Rhône-Alpes/FRANCE


パスカルが唱えた「人間は考える葦である」の句はあまりにも有名だ。
初めてこの言葉を聞いたのは中学生のころだったろうか、全くピンとこなかった記憶がある。

だからと言ってそのとき興味を持ち、『パンセ』を書物で読んだりするような、イケてる学生では なかったわけだが、今になってこの言葉をインターネットで検索すれば、パスカルもビックリ! 瞬時に要約を記したサイトが幾つもが現れる。

『空間によっては、宇宙は私をつつみ、一つの点のようにのみこむ。
 考えることによって、私が宇宙をつつむ。』
 ―― 中公文庫『パンセ』(前田陽一・由木康訳)から引用 ――

なるほど上手いこと言ったもんだ。
今にしてそう思う。

そのパスカルなど、クレルモン=フェランの町にゆかりの歴史上人物3人の顔が、町の路面に埋め込まれている。(冒頭写真)

西洋史に興味のある方は、街なかを探してみるのも楽しいのではないだろうか。
パスカルの道(Rue Pascal)という、そそられる名前の小路もある。

写真の右上が、そのパスカル(Blaise Pascal)。
左上が、ヴェルサンジェトリクス(Vercingétorix)。
カエサルが率いた古代ローマ軍の ガリア(現在のフランス)進攻に抵抗した、フランスの英雄とされている人物である。

『ガリア戦記』的な物語・・・読んでません。。。


ここで急に思い出した。。。

2014年にオーヴェルニュを訪れた際、南部の町ポリニャック(Polignac)のシャンブル・ドット(Chambre d'Hôte)で、クレルモン=フェランから来たというカップルと知り合った。

宿を発つ日、彼らとは別々に出発したので、もう会うこともないだろうと思っていたら、城跡を散策し終え、車に乗ろうと戻った町の小さな駐車場で、たまたま再会した。

「これからどこへ行くの?」と言うので「クレルモン=フェラン」と応えると、
「じゃ、明日の夜、どこかで食事でもしようか」「いいねえ」となり、電話番号を交換した。

翌日の午後、クレルモン=フェラン近郊の町リオン(Riom)などを回って宿に戻った折、携帯電話に着信があるのに気がついた。
昨日 教えてもらった番号だ。かけてみる。

すぐに彼が出た。
私:「お仕事中にスミマセン」。彼は、クレルモン=フェランのミシュラン(Michelin)本社に勤めていた。私は当時、横浜(Yokohama)に住んでいたので、シャンブル・ドットで一緒に食事をしたとき、タイヤの話でちょっとだけ盛り上がっていた。

彼:「大丈夫だよ。今日の夜のことだけど、もし良ければ、レストランじゃなくて、彼女の家でゴハン食べない? 迎えに行くからさ」。そんな内容だった。

前置きが長くなったが、ここでようやく、ヴェルサンジェトリクスの話に戻る。

迎えに来てくれた彼の車で、クレルモン=フェランから彼女の家のある近郊の町 ル・サンドル(Le Cendre)へ向かうため、オートルート(Autoroute)を南下していたとき、右手に見える丘を指して、彼が「フランスの歴史上のことだけどね」と何かを説明してくれたのだ。

簡単な会話はできるものの、それ以上のフランス語や英語が堪能ではないため、その時はよくわからず、詳しく聞くこともできなかったのだが、この文章を書くにあたりいろいろ調べていて気がついた。

彼が指し示していたのは「ゲルゴヴィアの丘(Le Plateau de Gergovie)」で、
彼が話してくれたのは、英雄ヴェルサンジェトリクスがローマ軍を撃退した「ゲルゴヴィアの戦い(Siège de Gergovie)」のことだったのだ。

Désolé...(デゾレ/ごめんなさい) 無知でホント申し訳なかった。。。


さて、もう一人、写真下の人物はローマ教皇、ウルバヌス2世である。
11世紀末にクレルモンの教会会議で、十字軍派遣を訴える名演説をした方とのことだが、西洋史に疎い私は、もう この辺で、いいかなぁ。。。

誰もに、幸せが訪れますように・・・


ところで、先ほどの話の続きだが、彼らとともに楽しい夕べを過ごさせていただいたあと、翌日が5月1日だということで、可愛らしいスズラン(muguet)をいただいた。
おそらく、彼女の家の庭に自生していたものだ。

(フランスでは、5月1日に 大切な人へ その人の幸せを願って、スズランを送る風習があります。)

下の写真は実際にいただいたもの。
クレルモン=フェランの宿に帰って、コップに活け、翌朝(5/1に)撮影した。

この文章を書いている今は5月1日ではなく、また、お読みくださっている今も おそらく5月1日ではないでしょう。
それに、実物ではなく写真のスズランですけれど、どうぞ 皆さんにも。。。

クレルモン=フェランで、5月1日の前日にいただいたスズラン




【行き方】
・鉄道を利用する場合
 パリ、リヨン駅から、およそ3時間~3時間半
・飛行機を利用する場合
 パリ、オルリー空港、またはシャルル・ド・ゴール空港から、およそ1時間
 その他の都市からの便も就航している。

【主な見どころ】
・Cathédrale Notre-Dame-de-l'Assomption (ノートル・ダム・ドゥ・ラソンプシオン大聖堂)
・Basilique Notre-Dame-du-Port (ノートル・ダム・デュ・ポール聖堂)
・Rue Pascal (パスカルの道)
・Vieux Clermont (旧市街全体)
・Puy de Dôme (ピュイ・ドゥ・ドーム)/街から離れるので、車かバス移動が必要。

【参考サイト】
Office de Tourisme et des Congrès de Clermont-Ferrand (クレルモン=フェラン観光局)
Voyages-SNCF (TGV時刻検索)
Aéroport Clermont-Ferrand Auvergne (クレルモン=フェラン・オーヴェルニュ国際空港)

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