レリチ/リグーリア/イタリア
Lerici/Liguria/ITALIA
イタリアン・リビエラ(Riviera)とも呼ばれるリグーリア州(Regione Liguria)の東の端、ラ・スペッツイア湾(Golfo della Spezia)の東岸にレリチの町はある。
訪れてまず目につくのは、港の南の高台に聳える城だ。
無機質な色と、厳つい面持ちのこの建造物は、その昔、この海域が戦いに塗れていたことを物語る。
しかし城塞に背を向け、街並みを見渡せば、カラフルで暖かい色合いの建物と、リゾート感溢れる植物の緑で街は溢れている。
平和な空気が町全体に漂い、天気の良い日は、紺碧の空と海が、旅人を待ち受ける。
レリチの街はそれほど大きくはない。
小高い山が町を囲んでおり、海に面したガリバルディ広場(Piazza G. Garibaldi)を中心に、半すり鉢状に街が広がる。
「半すり鉢状」は解りづらいだろうか・・・。
劇場の形といってもよいかもしれない。古代ローマ遺跡などで見られる劇場の形。
舞台がガリバルディ広場で、背景が海。そして街並みが観客席だ。(よけい解りづらいですかね。。。)
ぶらり歩けば、優雅な気分に・・・
散策して楽しいのは、レストランや商店が建ち並ぶガリバルディ広場の周辺と、海沿いの通り、更に港の岸壁沿いだ。
静かな海面に、無数のヨットやボートが並んでいて、ぶらり歩きながら眺めていると、とても優雅な気分になってくる。
舟の上でゆったりと作業をしている人の姿を頻繁に見かける。
これからクルーズに出るのだろうか。それとも漁の帰りだろうか。
船上に佇む人の動きから、美しく豊かな海と関わる地元の人たちの暮らしが垣間見える。
港の南岸にガソリンスタンドがあった。
ガソリンスタンドというものは、道路沿いにあるのが当たり前とばかり思っていたが、ここでは違うようだ。
身近に海があり、舟を車のように扱う人たちにとって、この場所にスタンドがあることは当たり前のことなのだろう。
店番をする人なのか、お客さんなのか、お酒を片手に皆で和やかに話し込んでいる姿が、イタリアの街らしく、とても微笑ましく見えた。
【行き方】
・ジェノヴァ(Genova)からラ・スペツィア中央駅(Stazione La Spezia Centrale)まで、鉄道でおよそ1h00~1h40。
ラ・スペツィア中央駅(Stazione La Spezia Centrale)からレリチまで、バスで約40分。
・また、ラ・スペツィア中央駅へは、ピサ(Pisa)から鉄道で北上する行き方もあり、こちらはおよそ1h00。
【主な見どころ】
・Piazza G. Garibaldi (ガリバルディ広場)
・Castello S.Girgio (サン・ジョルジオ城)
・Museo Geopaleontologico (地質古生物学博物館)
【参考サイト】
・Comune di Lerici (レリチ町)
・TRAINITALIA (イタリア鉄道)
・Trenitalia 代理店 (イタリア鉄道検索/日本語版)