2019-01-11

15年前と今。あ、変わったんだ/ブルゴーニュの中心都市「ディジョン」 【フランス旅】

フランス、ブルゴーニュの中心都市ディジョン。リベルテ通りのストリートミュージシャンと通行人の出会い。
Rue de la Liberté

ディジョン/ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ/フランス
Dijon/Bourgogne-Franche-Comté/FRANCE


雪の音符を眺めながら
かじかむ指で鍵盤を押さえる
街行く人に灯を点すことができたなら
今日はパンにありつけるかな


前回、年始めに掲載する記事を作成するにあたり、
過去の元日に撮影した写真の中から、2006年1月1日撮影のアッシジ(イタリア)の写真を掲載した。

その際ピックアップした写真の中には、別の年の元日に撮影した写真も幾つかあり、ついでというわけではないが、今回はその中から、2004年1月1日撮影のディジョンの写真を掲載する。

今回、改めてディジョンの地図を見たり、資料を読んだりしていて、
「あ、(訪れた当時と)変わったんだ・・・」と思うことが2つあった。

1つは、ディジョンの町がある地域圏の名称。

ボルドーと並び世界的に有名なワイン生産地の地域名として、かつてこの地を「ブルゴーニュ地方」などと気軽に呼んでいた。

もちろん その呼称については、今でもそれで問題ないのだが、
当時は同時にそれが一つの地域圏名となっており、それに慣れてしまったからだろう、現在の「ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏(Bourgogne-Franche-Comté)」という長~い名前やその範囲が、未だしっくりこないでいる。

このサイトでも幾度かとりあげているとおり、フランスは地方制度改革を実行し、2016年1月1日、本土にあった22の地域圏(Régions)の幾つかを合併させ、13とした(コルスを含む)。

その際、ブルゴーニュ地域圏は、東隣にあったフランシュ=コンテ地域圏(Franche-Comté)と合併し、現在の地域圏名、範囲となった。

合併前、ブルゴーニュ地域圏の首府はディジョンだったが、地域圏範囲が広がった合併後も、変わらずディジョンが首府となっている。


生まれ変わるフランスの都市


さて もう1つ、変わったなぁ・・・と感じたのは、町なかの様子だ。
冒頭写真をご覧いただくと、広めの歩道に挟まれるように「車道」が写っている。

ところが、この写真を撮影した同じ場所を、今 google map で見てみてみると、車道はすっかり姿を消し、そこは歩行者専用道路になっていて、「おー、そうなったか・・・」といった感じである。

下の写真は、冒頭写真の「リベルテ通り」から一本入った「ミュゼット通り(Rue Musette)」。
この道は、当時から歩行者専用となっていたが、このようないわゆる裏通りだけでなく、中心街のメイン通りも 今では歩行者専用道路となり、環境や安全に配慮した人にやさしい街に変化してきているのだ。

ディジョンのミュゼット通りは以前から歩行者専用道路で散策がしやすい。
Rue Musette

昨年秋のことだが、「パリ市が、町の中心部への車の乗り入れ制限を推進してゆく、云々」といったニュースを見た。
パリは既にセーヌ河沿いの道を歩行者専用にするなど、排ガスや騒音、安全、環境などの問題に取り組み、実績をあげている。

車の勢いの激しかったセーヌ沿いの道路が、ある年、カフェや公園を配した歩行者専用道路になっていて驚いたことがある。

現在そこにはデッキチェアーや遊具なども置かれ、大人たちの憩いの場、子供たちの遊び場、犬の散歩コース、野外エクササイズ教室などなどなど、他にも様々な楽しいことに使われ、とても心地よい一帯となっている。

やらねばならない、または、良いとされていることは、根強い反対や“しがらみ”があっても、頑として進めてゆくところが素晴らしい。

ヨーロッパの他の国の状況は知らないが、
イタリアは既に多くの町で、町の中心部への車の入場規制が敷かれているし、フランスでも、ディジョンのようにトラム(路面電車)を整備したり、歩行者専用とする道路の範囲を拡げるなどして、美しく生まれ変わっている町が幾つもある。

さて、日本はいかに。。。




【行き方】
・パリ、リヨン駅からTGVで、およそ1時間40分

【主な見どころ】
・Palais des Ducs de Bourgogne (ブルゴーニュ大公宮殿)
・La Tour de Philippe le Bon (フィリップ・ル・ボンの塔)
・La Cathédrale Saint-Bénigne (サン・ベニーニュ大聖堂)
・Église Notre-Dame de Dijon (ノートルダム教会)
・Église Saint-Michel (サン・ミッシェル教会)
・Rue de la chouette (ふくろうの道)
・Puis de Moïse et Chartreuse de Champmol (モーゼの井戸と旧シャンモル修道院)
・Place de la Libération (リベラシオン広場)
・Rue de la Liberté (リベルテ通り)
・他にも多数あり

【参考サイト】
Office de tourisme de Dijon métropole (ディジョン観光局)
Voyages-SNCF (TGV時刻検索)

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