2019-10-21

エベルスマンステにある「聖モーリス教会」の中に入って驚いた! 【フランス旅】

Eglise Abbatiale Saint-Maurice d'Ebersmunster/アルザス地方にある小さな町エベルスマンステの「聖モーリス教会」
Eglise Abbatiale Saint-Maurice d'Ebersmunster

エベルスマンステ/グラン・テスト/フランス
Ebersmunster/Grand Est/FRANCE


<前回からのつづきです>
ダブル・タマネギ・ミドリ型の塔は近辺では珍しいスタイルで面白い。
それでも外見は比較的簡素で地味なので、内部もそれなりの装飾なのだろうと思っていた。

アルザス地方の真ん中あたりにある小さな町「エベルスマンステ」に建つ「聖モーリス教会(Eglise Abbatiale Saint-Maurice d'Ebersmunster)」のことである。

ところが、そんな 私の想像は、、、全く違っていた。

教会内部に入って驚いた。
思わず「えーっ!」と心の中で叫んでしまう。

エベルスマンステにあるサン・モーリス教会内部に厳めしさはなく優雅で豪華。

中は、白に近い明るい色で統一され、美しく豪華。
教会にありがちな 厳めしい感じは無く、柔らかく優雅。
ピンクやベージュ色の石材が組み合わされた柱や床も、高級なイメージを醸しながら、堂内を穏やかで温かな雰囲気に。

・・・・・・。
しばし見とれてしまう。

大変失礼ながら、こんな片田舎に、こんな凄いものが。。。

でも、こういうことはヨーロッパではよくあること。
驚きと感動を ありがた~くいただきながら、誰もいない教会内を見学する。

聖モーリス教会(Eglise Abbatiale Saint-Maurice d'Ebersmunster)内部の様子

建物の入口あたりから参列席の中央を通り、内陣の方へ。

ベルサイユ宮殿か!って感じの絵、装飾。

よくわからないが たぶんスゴイ絵画が、将棋で言うところの「金」「銀」の位置に配置されている。

エベルスマンステに建つ聖モーリス教会の内陣に飾られた大きな王冠

内陣手前まで来ると、豪華な雰囲気もピークに達す。
目の前にデッカイ王冠が浮かんでいる。
おおーっ、やはりそこは「王」の位置かぁ。

どういう謂れのある教会か、よく知らないで来てしまったけれど、
こりゃぁ、観光客、団体で来るわな。

小さな田舎町に、大型観光バス用の駐車場があるのも(前回記事にある疑問も)、うん、納得だ。




【 行き方 】
・セレスタから、レンタカー(またはタクシー)でおよそ15分(約10㎞)

 【主な見どころ】
・Eglise Abbatiale Saint-Maurice (聖モーリス教会)

2019-10-11

アルザス地方のちょうど真ん中あたりにある町「エベルスマンステ」に寄ってみた。 【フランス旅】

アルザス地方の小さな村、エベルスマンステの街並み

エベルスマンステ/グラン・テスト/フランス
Ebersmunster/Grand Est/FRANCE


フランス東部、グラン・テスト(Grand Est)地域圏に、「エベルスマンステ」という、ちょっと変わった名前の町がある。

町の名前も聞き慣れないが、その前に「グラン・テスト」という地域圏名も聞き慣れない。

※グラン・テスト(Grand Est)地域圏
=かつての「ロレーヌ(Lorraine)地域圏」「シャンパーニュ=アルデンヌ(Champagne-Ardenne)地域圏」「アルザス(Alsace)地域圏」が2016年に合併してできた新しい地域圏。

おそらく、「アルザス(Alsace)地方」に と言ったほうが、「あぁ、あの辺りね」と イメージしやすい方も多いだろう。

南北に細長~い「アルザス」の真ん中あたりに、エベルスマンステの町がある。
「ストラスブール(Strasbourg)」と「コルマール(Colmar)」のちょうど間くらい、と言ったほうがわかりやすいだろうか。

近くには、セレスタ(Sélestat)という町がある。
セレスタは 程よい大きさの素敵な町。いつか改めて掲載したいと思う。

そのセレスタの町を出て、県道1083号を北上していると、間もなく右手に、やや距離はあるものの、ちょっと変わった形の塔が見えてくる。

3本並んだその塔を見れば、教会の建物だということは解る。
しかし、この辺りのどの町にも見られない、別の国の建築物のような形をしていて、とても興味をひかれる。

県道を右に折れ、田園地帯を貫く一本道を東に向かって走り、しばらく進んで、あまり大きくないとわかる町に入る。
可愛らしい花々で飾られた橋を渡ると、正面に 気になっていた教会がドーン。

エベルスマンステのサン・モーリス教会(Eglise Abbatiale Saint-Maurice d'Ebersmunster)に続く道

近くでよく見ると、塔の屋根部分はタマネギ型になっている。

タマネギ型と言っても、日本武道館のようなキッチリしたタマネギではない。
緑色のタマネギから芽が出て、芽の上にもう一個小さなタマネギが載っかっている、そんな感じ。

それまでアルザスの町をいくつか回ってきたが、どこにも無かったスタイルだ。
面白いなぁ。教会の中はどんなだろう・・・と、その前にちょっとトイレへ。。。

駐車場に車を停めたら、道の向こう側にトイレマークのある建物が見えたので 立ち寄った。

おっ、まぁまぁキレイなトイレではないか。
ありがたや、ありがたや。

エベルスマンステの役場(Mairie d'Ebersmunster)

トイレから出ると正面に、レンガ造りのとても素敵な雰囲気の建物がある。
「Mairie(役場)」のようだ。

よく見ると、看板に「Ecole(学校)」とも書かれている。
面白い! 一つの建物に、役場と学校の両方が入っているの?
小さい町ならでは ということだろうか。

・・・ってことは、もしかして 町長さんが校長先生をやってたりして、などと想像しながら、何の気なしに足元を見て、ふと気づいた。

私が立っている場所は、大型バスが4、5台は停められる、町の規模にしては結構広い 観光バス専用の駐車場。
ん? この町に、そんなに観光客 来るのかなぁ。しかもバスを使った団体で。。。

教会の塔は 確かに特徴的で、このあたりでは珍しい。
でも、町自体は小さく、ごくごく普通の長閑~な町。

民家と民家の間に澄んだ小川が流れ、美しい場所に違いは無いけれど、他に見どころは見当たらない。

うむ~、どういうことなのだろう。。。

<つづく>

エベルスマンステの町なかにはきれいな小川が流れている。




【 行き方 】
・セレスタから、レンタカー(またはタクシー)でおよそ15分(約10㎞)

 【主な見どころ】
・Eglise Abbatiale Saint-Maurice (聖モーリス教会)

2019-10-01

見事だ‼ 見事過ぎて 思わず写真を撮ってしまった。帰国時に立ち寄った、日本の空港トイレ。

記念すべき「フライタ! 100記事目」です。
ご訪問くださり、ありがとうございます。

実は、2016年の11月に、
パリの清掃局員の方々の働く姿や、パリの街に点在し、違和がありながら 何故か美しくもある ゴミ箱などを撮影した 写真集「Paris en Vert 緑色のパリ」を出版したのですが、
たまたまその本を読んだ古い友人から「絶対にブログを書け!」と強く勧められ、2017年の年始から、後先考えずスタートさせたのが このサイトでした。

毎月1日、11日、21日と、月に3記事をアップし、いつの間にか100記事目となりましたが、今後も、あまり深く考えずに 明るく楽しく書いて参りますので、引き続き どうぞよろしくお願いいたします。

さて、記念すべき 今回の題材は・・・「トイレ」の話です。

それでは、どうぞ~。

 
羽田空港国際線ターミナルのトイレ。日本のトイレは素晴らしい。

毎度、帰国便の飛行機から降り 空港内を歩きながら、つくづく思うことがある。
「日本ってスゴイなぁ・・・」

タラップを出て しばらく進むと、足元は柔らかな絨毯。さり気なく桜の模様があしらってある。

ゴミひとつ落ちていない。
壁に落書きもあるはずがない。
館内は、明るく、いたって静か。
各国の言葉で「ようこそ!」の表示と、鮮やかでイヤミの無い、清廉とした大きな広告看板。

幾人もの係員の方が、キチンとした身なりと姿勢で、客に不都合は無いかと、そこここで待機している。
所々に桜や花畑の飾りはあっても、スタッフ同士が お喋りに花を咲かすことは決してない。

「◯◯様~。ドコソコ便へ乗継ぎされる◯◯様~」

歩き進んでいくうちに案内表示が無くなって迷う、ってなことは決してなく、客は的確に目的地へ向かうことができる。

圧巻は、トイレだ。

入国審査に向かう途中、トイレに立ち寄った。
他に誰もいない、静かで清潔で明るいトイレ。

左側に3つ個室が並んでおり、向こう側にある小便器の方へと向かうため、たまたまその前を通った。
プシュー。プシュー。プシュー。。。

私は個室に入ったわけではない。
たまたまその前を通っただけなのに、3つのトイレ 一つひとつが私に反応して、静かに音を立てたのだ。

おそらく、ウォシュレットが 私の姿を察知したのだろう。
3体それぞれの便器が、ただ個室の前を通っただけの私に「ご準備できております。いかがでしょう。どうぞ」と囁きかけている。

無視するのも悪い気がしたので、「あ・・・いや、そ、そうですか・・・」と、
最も先にプシューっと声をかけてくださった個室に入ることにした。「あの~、私、本当はただ前を通っただけで、こちらにお邪魔するつもりは無かったんですけど・・・」そう、丁寧に事情をお伝えしながら。

そんな 私の便、いや弁を聞いても、便器は顔色一つ変えることはない。
アルファ波の出る 心地よい音楽か 清流の調べでも お流ししましょうか、といったふうな余裕である。

便器に腰かけさせていただき、周囲を見回し、今度はだんだん可笑しくなってきた。
素晴らしさが振り切って、何だかよくわからなくなってきたのだ。

再びこの写真を掲載します。下のリストを参照しながらご覧ください。

・個室内も便器も あたりまえのようにキレイ。
・ウォシュレットをはじめ、全てのボタンや器具に日本語と英語の丁寧な説明がある。
・縦位置と横位置の、ガタつかない 頑丈な手すり。
・便座を 拭き洗浄するための 液体ポンプがついている。
・各ボタンや説明書き、ペーパーホルダー、手すりと、全器材の まとまりある配置の妙。
・右下にあるのは、着替えをする際に使用できる台。
・左の壁面には「フラッシュ・ボタン」に触れるのが嫌な人の為の「フラッシュ・センサー」。
・トイレットペーパーの位置、紙質、量も、申し分無い。

見事だ!
とても 見事だ。。。

見慣れている日本のトイレ。ずっと日本にいると当たり前のように感じてしまっているが、海外から戻って、改めてその見事さに接した私は、感嘆のあまり 思わず写真を撮ってしまう。

日本でトイレの写真を撮ることなんて、考えてもいなかったのに・・・。


フランス、イタリアのトイレ事情とその印象


比較するのもなんだが、こんなすごいトイレは、フランス、イタリアで見たことが無い。

向こうでの一般的なトイレの印象や現状を 包み隠さず言ってしまうと、、、

・キタナイことが多い。(カフェのトイレなど。それでも最近、だいぶキレイになった気がする。)

・ウォシュレットなど皆無。

・どうやって流してよいか分からないことがある。

・便座の無い洋式トイレはざら。(部活を思い出して、空気椅子で用をたすしかない)

・扉や鍵が壊れていることがある。(扉を手か足で抑えながら、一方で用をたす、の二刀流)

・チョー狭い場合がある。
例えば、ホテルの部屋のトイレで、ガラス棚にオデコをぶつけて血を流したことがある。
また、あるカフェのトイレで、スペースが狭すぎるために、小便器の前に立つと、どうしてもハンドドライヤーが反応してしまい、ボーー!っていうナマ温かい強風を浴びながら用をたしたことがある。
更に、頭の位置に階段スペースがあるため、首をかしげながら用をたさねばならなかったことも・・・。

・トイレットペーパーの設置位置が「そこ?」って感じのことが多い。(脇腹が攣るほど捻る必要があるか、座ったままでは届かない距離)

・・・といった具合。

改めて、声を大にして言う。
日本のトイレ。見事だ!

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