Grammichele/Sicilia/ITALIA
10数年前のこと。
シチリアに滞在していた折、陶器の生産や、大階段(スカーラ)で有名な カルタジローネ(Caltagirone)へ向かおうと 地図を眺めていた。
(この記事を書いているのは2018年です。)
当時はまだ「Googleマップ」なども無く(もしかしたら 既に存在していて、単に私が使えなかっただけ なのかもしれないのですが・・・)、現地で買った 紙の地図を見ていて、目的地や道程とは別に、ふと目に留まった町があった。
何故、目に留まったか。。。
それは、地図上の町が、とても興味をひく 面白い形をしていたからなのだが、面白いと言っても、仏さまの姿に見えるとか、ドラえもんの顔に見えるとかいった、そういうのではない。
ただ単に、そこに 町の形状として、「正六角形」があるのだ。
単に六角形と言うと、大して面白くもないように感じるが、整いすぎた輪郭を持つ町というのは、逆に異様に見える。
ハッキリとした 正六角形の形があり、それが町の主要部分を象っている。
町の成り立ちを推測するに、いつのころか まず六角形の町が作られ、そこを中心に 現代の街が拡がっていったのだろう。
六角形の内部には、うねうねとしたカーブ路はなく、ある程度 秩序だった様子で、直線の路が 細かく張り巡らされている。
全体のシルエットは まるで「雪の結晶」のよう。
あるいは、「蜘蛛の巣」に例えても 良いかもしれない。
地図上に浮き上がる その造形の美しさに 一気に興味がわき、カルタジローネへと向かう途中、立ち寄ってみることにした。
地図で 町の形を見て「面白そう!」と 訪れてみたが・・・
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町の中は 至って普通の イタリアの町 |
道路の交差角度が90度でないのはわかるが、そんなのは どこの街にもあり、珍しくない。
唯一「六角形」を体感できそうな、町のド真ん中「サンタ・マリア・カラファ広場」(Piazza Carlo Maria Carafa)は、運悪く 工事中で入れない。
結局のところ、町を俯瞰で眺めれば「六角形」の姿を捉えられるが、地上から見える景色は、普通の町と 何ら変わりない。
今ならきっと、ドローンなどを使って 六角形を楽しむことも、考えられないではないが、当時は、そんなこと 想像だにしていない。
ということで、「雪の結晶みたいで美しい!」と感じ、盛り上がったあの思いは、敢えなく萎んでしまった。
ただ、別の観点から、この街の姿について考えてみると、
六角形に作られた理由とは、「雪の結晶」などと 私が思ったような呑気な理由ではなかろう。
おそらく、戦いのため、町を守る防衛上の理由ではないかと思うのだが、要塞都市にありがちな 堅牢な門や城壁などは目にすることもなく、詳細についてはよくわからない。
【 行き方 】
・カターニャから鉄道で、約1時間30分
・カターニャからバスで、約1時間10分
・カターニャからレンタカーで、約1時間10分(およそ65㎞)
【主な見どころ】
・Piazza Carlo Maria Carafa (サンタ・マリア・カラファ広場)
・Chiesa Madre (カトリック教会)
・カターニャから鉄道で、約1時間30分
・カターニャからバスで、約1時間10分
・カターニャからレンタカーで、約1時間10分(およそ65㎞)
【主な見どころ】
・Piazza Carlo Maria Carafa (サンタ・マリア・カラファ広場)
・Chiesa Madre (カトリック教会)
・busradar.com (ヨーロッパのバス検索サイト)
・TRAINITALIA (イタリア鉄道)
・Trenitalia 代理店 (イタリア鉄道検索/日本語版)